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2023.07.31

【徳島】国内最大規模の「大塚国際美術館」で楽しむアート旅!展示の見どころを紹介<2023>

徳島県の「大塚国際美術館」は、西洋名画を陶器の大きな板に焼き付けて再現した“陶板名画美術館”です。原画に忠実に再現された陶板名画はすべて原寸大なので、まるで実物を見に行った気分を味わえます。

今回は美術館内の王道のルートと、時短ルートも紹介するので、参考にしてくださいね。※写真は大塚国際美術館の展示作品を撮影したものです。

世界初の陶板名画美術館「大塚国際美術館」

大塚国際美術館はレオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』や『最後の晩餐』、サンドロ・ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』など、誰もが一度は教科書や書籍で見たことのある名だたる名画を、陶板で原寸大に再現して展示する陶板名画美術館です。

陶板名画とは、陶器の板へ原画に忠実な色彩と大きさで作品を再現したもの。作者の筆遣いまでもが追求されていて、すべて原寸大のためその迫力に圧倒されます。

展示数は、26カ国190余の美術館が所蔵する約1000点。各国の美術館へ行かなくても作品を一度に楽しめるのが魅力です。さらに特徴的なのが環境展示、系統展示、テーマ展示と3つのテーマに分けられた展示方法。“西洋美術をより深く、そして楽しく理解してほしい”という思いから考えられた展示になっています。

■大塚国際美術館
徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1
9時30分~17時(入館券の最終販売は16時)
月(祝日の場合は翌日)※8月は無休、1月は連続休館あり、ほか特別休あり
入館料【大人】3300円【大学生】2200円【小・中・高校生】550円、前売り券【大人】3160円【大学生】2140円【小・中・高校生】530円
【電車】JR鳴門駅より徳島バスで約15分 ※大塚国際美術館前停留所下車徒歩すぐ【車】神戸淡路鳴門道鳴門北ICより約3分
あり(無料)
「大塚国際美術館」の詳細はこちら
「大塚国際美術館」の口コミ・周辺情報はこちら

(画像提供:大塚国際美術館)

1.礼拝堂や壁画などを空間ごと再現する環境展示

大塚国際美術館
地下3階 ギリシャ・テサロニキの『聖ニコラオス・オルファノス聖堂』

環境展示とは、現地の礼拝堂や壁画などを、実物の環境に合わせて空間ごとそのままに再現したもの。そのスケールの大きさに、まるで現地で見学しているような気分を体感できます。

2.時代や様式、流派に分けた系統展示

大塚国際美術館
地下1階 ジャック=ルイ・ダヴィッド『皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠』

古代から現代にいたる西洋絵画を時代順に、あるいは様式・流派に分けて系統的に展示。名画を眺めつつ、西洋絵画史が辿れます。

3.8つのテーマに沿ったテーマ展示

大塚国際美術館
1階・2階テーマ展示の風景

食卓の情景、家族、運命の女などの8つのテーマに沿って作品を展示。同じテーマでくくることにより、画家がそれぞれの時代の風景をどう描いてきたかを見ることができ、新たな目線でもう一つの西洋史が辿れます。

「大塚国際美術館」を巡る前のチェックポイント

大塚国際美術館
イヤホンガイド
大塚国際美術館
地下2階 レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』

<手に入れるべきアイテム>
1:マップ&ガイド

地下3階から地上2階、順路4kmにも及ぶ展示フロアは効率的に巡ることが大切!まず館内マップを手に入れましょう。

2:音声ガイド(イヤホン)
地下3階ミュージアムショップでは、音声ガイド(1台500円・イヤホンタイプ)の貸出があり、絵画1000余点のうち、約100点の解説を聞くことができます。

<注意点>
1:フラッシュ・三脚使用はNG

館内は自由に記念撮影が可能。気に入った作品との撮影も気軽にできます。ただしフラッシュの使用と三脚などを立てての撮影はNG。商業目的の撮影も禁止です。

2:時間配分に注意
順路は、床の矢印に沿ってフロアの下から上へ巡るのが王道のコース。すべての作品をゆっくり見て周ると半日~1日は過ごせるぐらいの広さなので、見学時間が限られている人は注意してくださいね。

時間がない人は「大塚国際美術館」必見作品を厳選する“時短コース”がおすすめ

「この作品は絶対に見るべき!」という作品を厳選して巡る“時短コース”を紹介します。入口のある地下3階から地上へと歴史順に見ながら進める、約1時間20分想定のコースです。館内にあるマップ&ガイドにもルートが掲載されているので確認してください。

【順路1】地下3階(環境展示、古代・中世)

大塚国際美術館
イタリア・パドヴァの『スクロヴェーニ礼拝堂』

地下3階は、環境展示と系統展示になっている古代~中世の作品を展示するフロア。西洋美術における古代とはギリシア・ローマ時代のこと。紀元前3世紀頃からのヘレニズム時代には、絵画の主題は神話や歴史のみならず、風景、風俗、生物、肖像など多彩なジャンルが生まれたそうです。

また、中世はキリスト教美術の時代で、象徴的存在は、西欧、東方ともに“神の家”である聖堂自体。絵画、彫刻、工芸作品の多くが宗教の教えと深く関わっている世界観を体験することができますよ。

圧巻なのがイタリア・パドヴァの『スクロヴェーニ礼拝堂』内部の再現。『聖母マリアの生涯』12場面や、『キリストの生涯』25場面などが壁面いっぱいに描かれています。

<この作品は絶対チェック!~約25分~>

【徳島】国内最大規模の「大塚国際美術館」で楽しむアート旅!

写真左より右へ
『エル・グレコの祭壇衝立復元』*/『聖マルタン聖堂』*/『聖ニコラオス・オルファノス聖堂』*/『秘儀の間』*/『鳥占い師の墓』*/『貝殻のヴィーナス』*/『アレクサンダー・モザイク』/『スクロヴェーニ礼拝堂』ジョット*/『聖テオドール聖堂』*/『わが唯一の望みの』(「一角獣を従えた貴婦人」より)
※上記作品の他、『システィーナ・ホール』*など
*=環境展示

【順路2】地下2階(ルネサンス・バロック)

大塚国際美術館
レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐<修復前><修復後>』
大塚国際美術館
ヤン・フェルメール『真珠の耳飾りの少女』

地下2階は、系統展示のルネサンス~バロック時代の作品と、環境展示があるフロア。

ルネサンスというフランス語の本来の意味は“再生”。かつて古代ギリシア・ローマに栄えていた古典文化が14世紀に復興したという意味です。教会やパトロンの支援で芸術家の地位が向上し、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエッロなどの巨匠が登場しました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』は修復前と修復後の2つを原寸大で展示。修復前後が対面で展示されているので見比べてみましょう。

バロックはルネサンスを基盤として、さらに広く、現実的なテーマに発展したもの。理想化されたルネサンスとは対照的に、自然らしい表現、光と影、情景やポーズ、材質感によってリアルな印象を与えようとしていたそうです。

ヤン・フェルメールは緻密な筆遣いや計算された光の表現など、美しく繊細な作品を残したバロック時代の画家で、ここでは『真珠の耳飾りの少女』など彼の8作品を再現展示しています。

<この作品は絶対チェック!~約20分~>

大塚国際美術館

写真左より右へ
『アテネの学堂』ラファエッロ/『ヴィーナスの誕生』サンドロ・ボッティチェッリ/『最後の晩餐<修復前><修復後>』レオナルド・ダ・ヴィンチ/『モナ・リザ』レオナルド・ダ・ヴィンチ/『夜警』レンブラント・ファン・レイン/『ラス・メニーナス(女官たち)』ディエーゴ・ベラスケス/『キリスト昇架』ピーテル・パウル・リュベンス/『真珠の耳飾りの少女』ヤン・フェルメール/『大睡蓮』クロード・モネ*
*=環境展示

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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